beautiful rainbow

時雨空の下


迷った末 辿りついた


旧家利用の アートスペース


受付を入ってすぐに…

ニ女の作品が展示されていた


「耳の聞こえない彼女は


全身全霊で


紙で自分の全てを表現する」


立派な額に装丁され


女流画家(偉そうにすみません)のデビュー作は


誇らしげに 胸を張っていた


真っ直ぐな光に照らされ


時雨みたいに視界が滲んだ


遮られる事なく


雲間から差し込む希望


闇雨を突き抜け


未来に行き渡る


そして…いつか
雨上がりの虹を見せて